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【ハイキュー】大王様の奴隷〜命令H〜【R18】

第13章 敗北の慰め


その声に、言葉に……。


体が震えるほどに痺れた。


犯すという言葉に込められた、いつもと違う影山の心情。


こんな時に愛のあるセックスなんてできるわけない。


いらない。いらないから全部…溜め込んでしまいそうなものをぶつけてほしい。


影山の全部を受け入れるから。


「……部屋、いこ」


体を離した一瞬でセックスのことから意識がそれないように、ずっと影山のことを考えて手を引いた。


階段を上る時も、意識はずっと触れた影山の手に向けた。


扉を開けて、カーテンの閉まった部屋が覗く。


先に私が入ってその後を静かに影山がついてくる。扉を閉めれば、一層沈黙が私たちを襲った。


やめようなんて言葉にはしないけど、きっと私たちのどちらも乗り気なんかじゃなくて……。


こんな形でセックスしたいなんて思ってない。


試合前日に影山にキスしてもらった時の方がずっと熱かった。


すぐに触れ合えるこの状況に立って初めて、及川先輩の命令が残酷だと思った。


「影山……酷くして、いいよ」


違う、そうじゃなくて。


私は心の中で首を横に振った。


影山が心の痛みをぶつけられるのなら、言うべきなのは“していい”じゃなくて。


「ひどく、して……?」


私の言葉に影山がピクっと肩をならして、小さく目を見開いた。


やっと影山と目が合う。


影山の気持ちを楽にするつもりでかけたはずの私の言葉に、影山はもっと苦しそうに顔を歪めた。


「シホ……」


ゆっくり手が伸びてきて両肩を掴み、私をベッドに押して座らせる。


「優しく、できねぇ。……殴っていいから」


酷くさせてくれ。


私が頷くと、痛みを感じる強さで耳たぶに噛み付いた。
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