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【ハイキュー】大王様の奴隷〜命令H〜【R18】

第11章 朝の二人


私が近づいてくる岩泉先輩を止めようとすればするほど、岩泉先輩は引かずに体を寄せてくる。


「み、れないです…!」


「シホ」


体がくっつくのを妨げる為に出した手のひらに、ついに岩泉先輩の胸板が触れて……。


「……っ」


柔らかい肌の奥が筋肉で、少し弾力を含みながら硬い。


お湯が張り付く肌は、さらっとしてるようで私の手を吸い付ける。


岩泉先輩の肌というだけで、高鳴った胸を抑えつけられない……。


「顔見せてくれないとキスできねえだろ……」


「……っ、せんぱぃ…」


先輩の胸元に触れた手のひら。その手首をぎゅっと掴まれて、背けた頬に吐息がかかる。


すぐそこに岩泉先輩の顔があって……。岩泉先輩から、キスしてもらえるなら、それなら……。


ドキドキしながら、ゆっくり岩泉先輩の方を向く。


でもこの距離で色っぽい岩泉先輩を直視なんて、絶対キスじゃ抑えられなくなっちゃうからできない……!


ぎゅっと目をつぶって唇に触れる感触を待っていると、いつまで経ってもキスされなくて……。


え……?


不思議に思って目を開ける。いつの間にか岩泉先輩の顔は離れてしまっていて……。


真顔の岩泉先輩と目が合った。


「あの……」


「仕返しだ、ばーか」


「……!?」


軽く私のおでこにデコピンを食らわせて、今度は手首を掴んでいた手も離してしまう先輩。


ざまあみろっていう風に笑う岩泉先輩に、何を言ってるのか少しずつわかってきた。


私が岩泉先輩を照れさせたくて敢えてストレートに言ってたこと、その反応を楽しんでたこと……それがバレてたんだ。


それだけでも恥ずかしいのに、仕返しとして岩泉先輩からストーレートに言われてることにも気づかず照れて、挙句キスを待って一人で目を閉じてたなんて……。


「……っ」


やだ、恥ずかしすぎる……。


かあ〜っと、今までで一番顔に熱が篭もるのがわかった。


嬉しさから来る恥ずかしさとかじゃなくて、思い起こした行動が純粋に恥ずかしくて。
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