第1章 1話
及川side
キーンコーンカーンコーン。
「きりーつ!れい!」
一気にざわつく教室。
退屈な授業から開放されて清々しい。
俺は速攻望美の席に行った。
「ちょっと望美!さっき寝てたでしょ?珍しいじゃん!昨日寝れなかったの?」
「ん?あぁー。まぁそんなとこ。それがさーやる事いっぱいでね?全然寝れんかったわー」
笑いながら望美は言った。
寝れなかったなんて可哀想に。
「そっか。次の時間も寝ちゃえ。」
「それはダメ。今だって本当は寝るつもりなかったんだから!もう寝ちゃダメなの!徹も寝ちゃダメだからね?」
はいはい。適当に返事をした後自分の席に戻ってから次の授業の準備をした。