第12章 12章
――ピピピっ――
ふぅー、おはようございます
今日からテストです
まぁテストはどうとでもなると思ってる
そんなことより徹先輩との接し方だ
よく考えたら別にわたしが勝手に失恋したのに、冷たい態度とるなんて最低だよなとは思う
だから、徹先輩にあっても普通に普通に接しよう
ほかの先輩も同じ
そして遅刻ギリギリに家を出た
今日髪は巻いてない、もう巻く必要ないから
この時間に出ると誰にも会わないで登校できるから快適
……なはずなのに
お土産をもってマンションをでると
下に貴大先輩がいた
『……なんでいるの?』
花「あれ、奈々敬語忘れてない?」
『あ!!』
花「ったく、無理して敬語で話す必要ねーだろ」
『そうなんだけどさ、
やっぱり先輩に尊敬の思いを込めなきゃって思いまして』
なんてことを話しながら二人で学校に行く
花「俺が良いって言ってんだから敬語やめろよ」
なんでこんな上から目線なんだろう
『……嫌だ』
花「そんな使えてねーし、先輩命令だから使うなよ」
『こんなところで先輩命令つかうのずるくない?』
花 「いや、だって俺先輩だし」
でも、貴大先輩がいつも通りでよかった
『ははっ』
花「いきなりなんだよ」
『いや、わたしね東京にいるとき皆とこれからどうやって接しようかなって思ってたの
けど、貴大先輩全然普通に話しかけてくれたから嬉しい、っていうかなんか救われた感じする』
花「そうか、なら下で待ってた甲斐があったわ」
『貴大先輩ありがとう』
花「……お前彼氏できたんだろ?」
まぁ聞かれると思ってたことだし
『……うん』
花「相手イイヤツなんだろーな?」
『うん!それは自信もって言える!』
花「それなら良かった、まぁ幸せにしてもらえよ」
『わたし今結構幸せだけどね』
花「結構ってなんだよ」
『うーん、青城のみんなと、徹先輩含めて
前みたいに戻れたらすっごい幸せだなって!』
花「……俺やっぱり……」
貴大先輩が発した言葉は小さくてよく聞こえなかった
『ん?』
そんなことしてるうちに学校につく
花「なんでもねーよ、テスト頑張れよ」
『貴大先輩もね!
放課後お土産渡しに行くね!』
花「まってるわー」