第9章 9章
その日の練習は朝よりも
なんかみんな気合が入っていた気がした
そして練習をおえて先輩達といつも通りかえる
及「奈々ちゃん携帯直ったの〜?」
『うん』
及「なんで連絡くれないの〜〜〜
及川さん待ってたのに!!!」
『眠かったの!』
及「岩ちゃんなんて眠くてもすぐ返信くれるのに!!」
岩「お前、俺を巻き込むなよ!!」
及「ホントのことじゃん!」
岩「うるせー」
なんかさぁ、夫婦漫才見てるみたい笑
このかんじ、楽しいけど…
やっぱりインターハイに集中するために
知っておきたいことがある
こういう時頼れるのはやっぱり一静先輩かな
五人で並んでて左隣が徹先輩、右隣が貴大先輩だから
ここはもう必殺技を使って一静先輩と二人きりになろう
『あ〜靴紐解けちゃったから先行ってて!!』
花「オッケー…っていうか奈々ローファーじゃん」
…そんなこと気付かなくていいのに!
なんで気付くの
はぁ仕方ないか
『あ!わたし忘れ物しちゃった〜!!
一静先輩もさっき忘れ物したとかしてないとか言ってたよね?
一緒に学校戻ろう!』
そう言って無理やり一静先輩の手を引いて
学校のやつに引き返す
花「奈々って演技下手だよな」
貴大先輩の声は聞こえなかったことにする
しばらく二人で歩いてると
松「奈々ちゃん落ち着いて
どうしたの?なんかあった?」
『あのさ、
わたしこれからゆうゆとどうしたらいいのかな?』
先輩はきっと全部知ってるから
細かい説明はなしに直球で聞いた
一静先輩は少し考えたけど
「奈々ちゃん、そのことは今は心配しなくていーよ
きっととりあえず大丈夫だから
クラスでは国見と一緒にいな
今はさ、インターハイに集中しよう
終わったらさ全部話すから」
今はまだ言えないってことなのかな
『そっか、わかったよ!ありがとう!』
それから一静先輩はすごい遠回りなのに
わたしを家まで送ってくれた