第8章 8章
及川side
朝5時15分くらいに目が覚めてしまい
隣に奈々ちゃんがいないことに気付いた
心配になって外に出てみると
奈々ちゃんが外にあるベンチに座って
電話をしていた
ふぅ、よかった
奈々ちゃんが何も無かったことに
とりあえず一安心
でも朝起きた時に
3日間隣にあった暖かさがないだけで
寂しかった
俺って、あしたから大丈夫なのかな?
ひとりだけど
大人しく部屋に帰ろうと思ったけど
え?
奈々ちゃんは泣いていた
どうしたのかと思い声をかけようとしたのに
『京治、わたしもほんとは京治に会いたい』
奈々ちゃんからその言葉が聞こえてきた瞬間
頭から水をかけられたような
感覚に陥って
一気に現実に戻された
奈々ちゃんが俺と寝てくれるから
奈々ちゃんが俺を看病してくれるから
だから俺は多分うぬぼれてたのかもしれない
奈々ちゃんが俺のこと気になり始めてるかも
なんて
でも奈々ちゃんが
京治くん、前言っていたからいとこだと思うけど
その人に向けて会いたいと言った奈々ちゃんは
なにかドラマのワンシーンを見てるように
綺麗だった
同時に俺には向けてくれないその顔に
俺は自分のバカさに呆れた
そしてそのまま奈々ちゃんの
電話を聞いてる時にマッキーがきて
それに気付いた奈々ちゃんは電話を切った
でもそのとき添えられた言葉は
『大好き』
また何かで頭を殴られた感覚
奈々ちゃんは立ち聞きしてた俺を特に怒らず
部屋に戻っていった
及「ねぇ、マッキー」
花「なに?」
及「俺って奈々ちゃんのなんなのかな」
花「は?知らねーけどチームメイトだろ」
及「マッキーこういう時くらいさ慰めてよ!」
花「お前何いってんの
俺だって慰めて欲しいわ」
ああそっか、マッキーだって
大好き、そういった時の奈々ちゃんの可愛さを
みたんだもんね
あれは俺達にとって本当に残酷で
でも、綺麗で可愛かった
あーーーもうほんと嫌になる!
なんかバレーしたい!
及「マッキー、ご飯食べないでバレーやろっか!」
花「は、やだよ」