第8章 8章
――奈々ちゃん――
岩「おい、クソ川早く離れろよ!」
及「え、これは俺のせいじゃないじゃん!」
花「及川ってやっぱそんなやつだったのかよ
俺もう及川のトス打たねぇ」
松「おれも」
岩「おれも」
及「え、ちょっとみんな!!」
ん………
なんかあったかい
ていうか先輩たち起きるの早いな
まだ寝てたい…
そんな気持ちを込めて
愛用してる抱き枕を抱きしめた
及「ちょ、奈々ちゃん!?」
花「及川あとでぶん殴る」
なんか今日いつもよりあったかい
そしてそこで気づく
いい匂いする
…まって、わたし合宿に
抱き枕なんて持ってきてた?
恐る恐る目を開けると
目の前には白いティシャツが見えた
『キャーーーーーーーー
徹先輩のバカ!変態!!もうバカ!!!』
そうわたしは
いつも家で抱き枕を使ってるから
癖で徹先輩を抱きしめて寝てたらしい
徹先輩は何も悪くないのに
バカとか言っちゃった
及「え、ちょっ、なんで」
恥ずかしすぎて頭から布団かぶる
でもさすが理不尽だから
徹先輩に謝らなきゃ
布団から少しだけ顔を出して
徹のTシャツを引っ張った
及「ん?」
『変態とか言ってごめん
あと抱きついてごめん、おやすみ!』
起きなきゃいけないのはわかってたけど
恥ずかしすぎてまた布団をかぶってしまった
だからまぁ徹先輩が顔を赤くしてたことなんて
わたしは知らない