第7章 7章
徹先輩に思ってることを好き放題言ったら
なんか、よく良く考えてみると
徹先輩のトス大好きとか
意味わかんないこと言ってて
本当恥ずかしい
しかもなかなか喋り始めてくれないから
わたし変な事言った気しかしない
どうしよう
及「奈々ちゃんほんと可愛い」
え
空耳ですかね
でも徹先輩はそれ以上何も言うことなく
わたしの頭をなでて
及「よし、奈々ちゃんのおかげで
アップも終わったし、やる気も出たし
戻ろっか!!」
徹先輩いつも通りでよかった
『うん!』
はやく戻らないと試合終わっちゃうもんね
そして、二人で体育館に戻ると
20対24で負けていた
マッチポイントじゃん
『徹先輩がはやくアップ終わらせないから〜』
及「ごめんごめん
でもまぁウチの連中は簡単に負けないよ
ほらね」
見ると勇太郎がスパイクをうち
21対24になった
及「あ、奈々ちゃんこれ持ってて〜」
徹先輩がジャージをわたしに手渡して
監督のところに歩いていった
徹先輩のジャージいい匂いするな〜
…って、なにかんがえてんの!!
及「アララ〜ピンチじゃないですか」
監「………アップは?」
及「バッチリです!」
そして徹先輩が英と交代して
コートに入った
響き渡る女子の歓声
――及川さん頑張って〜♡――
所謂徹先輩はピンチサーバーというやつだろう
及「いくら攻撃力が高くてもさ…
その攻撃に繋げなきゃ意味無いんだよ?」
そして蛍を指さす徹先輩
見事に蛍のところに飛んでいくサーブ
なにより殺人的なサーブの威力
すごいね、徹先輩