第10章 吸血鬼
するとミナは唾を飲み込むと
覚悟を決めたように
ミナ「・・・・貴方たちは
いったい何者なの?」
ミヨもその言葉に緊張を強めた
その言葉に
錦戸と安田の動きが止まる
その様子にミナだけじゃなく
ミヨも不思議に思った
錦戸は座っていた棚にから
ゆらりと立ち上がると
声を殺したように笑い出した
錦戸「くっくっくっ・・・・」
錦戸のいやらしい笑い声が部屋中に
響き渡った
その姿がミナの神経を逆なでする
ミナ「笑ってないで言いなさいよ!!!!!」
怒ったミナの顔が一瞬で凍り付いた
それはミヨも一緒だった
二人の前に立って
自分を見据える錦戸の瞳は深紅に変化し
笑っている口からは
鋭い牙が怪しく光っていたのだ
ミナは動揺した
ミナ「ちょ、貴方は何なの?」
ミナは震えながら錦戸から
少しでも離れようと後ろに
足を動かし始めた
すると暖炉の方に居たはずの
安田が後ろに立っていて
背中から当たってしまった
驚いて安田を見ると
ミナ「!!!!!!!!!!」
安田の瞳も深紅に変わっており
怪しい牙を見せ
笑いながら立っていたのだ
安田「あんたらも知ってるやろ?」
安田は冷たく低い声で言いながら
逃げようとするミナを
ゆっくりと追いかけるように迫っていく
錦戸「俺らは
血を食す生き物んや・・・・」
安田から逃げようとするミナの
背中を錦戸が止めるように
立ちふさがった
ミナ「!!!!!!!!!!!!」
二人に挟まれる形になり絶体絶命の
ミナの顔が恐怖で染まった
それを男たちは楽しむように
冷たい表情で牙を見せながら笑う