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Dye D? 3

第1章 ホテル





 女二人は安田に

ホテルの一番奥の部屋に案内されていた





真っ赤な絨毯がひき詰められている

廊下をミナが先に歩き

ミヨは後ろを静かに歩いていた





ミナはホテルに興味があるのか

ゆっくりとホテルを

見回しながら歩いていた



ミヨは古い建物に怯えているようで

ビクビクしながら歩いていた






不意にミナが安田に声を掛けた





ミナ「本当に一部屋ずつにしてくれるの?」




安田「はい、ご用意は出来ておりますので」



安田が丁寧に答えると



ミナ「なんだ出来るんじゃん….」




ミナは皮肉ぽく呟いた

安田は聞こえていたが

聞こえない振りをして歩いた




しかし

ミヨは安田に申訳なさそうに



ミヨ「勝手言って

本当にすいませんでした」


悲しそうな瞳で言った

安田はそんなミヨを見ながら



安田「いえ

旅のお疲れを取ってください」


微笑みながら伝えると

ホテルの一番奥の部屋に

ミナを案内した



安田「こちらでございます」


安田は頭を深々と下げた

ミナは何も言わずに部屋に入り

そのまま扉を閉めてしまった




安田は次に

その手前の部屋の扉をミヨに案内し

ミヨにも頭を深々と下げた



するとミヨが部屋を開けながら

安田に言ったのだ



ミヨ「私

一緒の部屋でも構わないですが….」



安田はその言葉に

ニッコリと微笑むと

歩いて来た廊下を

何も言わずに帰って行った






一人残されたミヨは

深くため息をつくと

ミナの部屋の扉を

寂しく見つめていたのだった


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