第7章 命 【錦戸・ミナ】
錦戸は暴れるミナの口を
必死で押さえた
錦戸「しー、黙れ!」
ミナはその時に気が付いたのだ
錦戸の氷のような冷たい手が
微かに震えていることを
錦戸は何かに恐怖しているのを
ミナは錦戸を見つめた
錦戸「頼むから
死にたくなかったら
静かにしてろ.....」
そう真剣な表情で言う
その時だ
ミナが開けていた扉の所に
誰か立っていた
錦戸「!!!!!!!!!!!!」
ミナは見てしまった
錦戸の顔が青く染まって行くのを
ミナもゆっくりと目線を
入口に持っていった
すると.....
黒い長い裾が見えた
ピアノの下からでは
それしか見えなかった
その者は入口の所で動かず立っていた
ミナ「....あれは」
声をだしてしまった時だった
錦戸が急いで口を押さえたが
相手は気づいたように
黒い裾がゆっくりと近寄ってきたのだ
錦戸「ちっ、くそ!!!!!!」
錦戸は瞳を深紅に変えた
その時にミナは見てしまった
錦戸の口から牙が見えたのだ
錦戸は戦う気でいたが
相手に強く恐怖感じていたので
額に汗をびっしりとかいていた
相手はゆっくりと進んでくる
ミナはその者が近づくにつれて
恐怖していった