第66章 井戸
そんなみんなの後ろを歩きながら
丸山が呟いた
丸山「僕たちもいつかは
その欲に溺れるのかな?」
すると村上が笑いながら言った
村上「俺らは大丈夫やろ?」
丸山が驚いて村上を見ると
村上は嬉しそうに言った
村上「俺らは本気の馬鹿やから
欲とか関係ないやろ?」
そう言って丸山の背中を叩いのだ
その時だった
井戸についた時に
横山が厳しい声で告げたのだ
横山「着いたで気を引き締めろ!」
みんなは無言で頷いた
その様子を見て
横山が先頭で井戸に飛び込むと
順番に飛び込んで行ったのだ
深い深い井戸の底を静かに降りて行くと
やっと床が見えて来た
渋谷「あれは・・・」
渋谷は目を細めた
錦戸は深紅の瞳を輝かせた
錦戸「雪やな」
その言うと駆け寄ろとしたのを
横山が止めに入った
横山「待て、罠かも知れんぞ」
その言葉に降りるのを誰もが止めて
井戸の底に付く前に空中で止まったのだ
丸山が目を細めた
丸山「魔法陣が見えるよ・・・」
丸山が静かに指さした
丸山の言葉通りに
雪を囲んで淡く文字が光っていた
村上「魔法陣?」
村上は目を細めてその文字を見た
錦戸「あれに入ると
出られんくなるんや」
錦戸は苦々しそうに吐いた