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Dye D? 3

第66章 井戸










村上の言葉を聞いて横山は静かに訊ねた



横山「それは、どっちの部屋の絵や?」




横山の質問に村上は戸惑っていた

そんな様子を見ていた丸山が辛そうに答えた




丸山「もう一人のゲストの部屋だよ・・・

そのゲストはもう意識もなくなってる・・・」



丸山の言葉を聞いて

渋谷は衝撃を受けていた

でも・・・・

渋谷は平静を装っていた

自分の心を悟られないように





横山は静かに考えながら言った



横山「向こうも時間で焦らされたか・・・」



渋谷が不思議に思い訊ねた


渋谷「それは、どういう事やねん?」



横山は渋谷を冷たく見つめると言った



横山「俺が敵なら言うな・・・

もう一人がもう危ない

助けるには絵を刺せと・・・

呪文のように言うよ」



その言葉にみんなは驚いた



錦戸「やったら

アイツらも踊らされてるんか?」



衝撃を隠せない錦戸は

横山に詰め寄った



横山「最初は情やったんやろな・・・

でも・・・

アイツの欲は次第に大きくなったようやな」



その言葉に誰もが不思議がった



村上「それって、どういう事や?」



すると横山は空に浮かぶ月を見ながら



横山「純粋な気持ちに動かされたが

少しづつ汚れて行ったんや気持ちがな・・・」




錦戸「気持ちが汚れる?」



悩んだ顔の錦戸を見て少し笑いながら



横山「一人は純粋で

自分よりも他人を思いやっていた

しかし一人は

欲の固まりやった

注目されたい、愛されたいって

そして生きたいと・・・」



その言葉を聞いて

丸山が悲しそうに言った



丸山「その欲に死神が汚されたって事?」



悲しそうな丸山に横山は少し笑いながら



横山「まぁ、あくまでも仮定の話やで

俺の推測な・・・」



そう言うと

井戸に向かって歩みを進めた



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