第65章 希望
渋谷も賞賛に
錦戸は嬉しそうな顔をしながら
話を続けた
錦戸「雪のヤツは
庭の奥にある使われてない
井戸の中に入ってもうたんや」
その言葉に横山の顔つきが変わった
横山「井戸に入って行った?」
横山の疑問の声を聞くと
錦戸は更に言葉を続けたのだ
錦戸「それもやで・・・
辺りをめっさ警戒して歩いてた
まるでお宝を隠してる奴みたいにな・・・」
錦戸の嬉しそうな言葉を聞くと
横山は訊ねてみた
横山「お前はその井戸には
入らんかったんや」
その言葉に錦戸は動揺を見せた
横山は更に聞いてみた
横山「いつもなら
躊躇なく突っ込むやろ?」
すると錦戸は少し悔しそうな顔を見せながら
素直に答えた
錦戸「なんか・・・
嫌な予感がしたんや・・・」
その言葉を聞き
横山は静かにソファーの背に
自分の身体をゆっくりとあずけた
横山「なるほどな・・・」
そう言いながら
考え込む横山を見ながら渋谷は言った
渋谷「相手が知られたくないモノが
隠されてるが・・・
亮の予感ではそれはヤバいって事か・・・」
その言葉を聞くと
錦戸はその時の気持ちを話した
錦戸「なんやろ・・・
覗いてみたい気持ちはあったけど
何が出てくるか分からんかったし・・・」
錦戸は小さくため息とつくと
横山が静かに笑いながら呟いた
横山「パンドラの箱みたいやな・・・」
その言葉に
渋谷と錦戸は驚いた顔をした