第61章 方法
横山はロビー奥の部屋の更に奥にある
隠し部屋に来ていたのだ
部屋の真ん中にある
神の鏡の前に静かに立っていた
横山は少し頭をかきながら
鏡を見ると嫌な顔をしたが
覚悟を決めたように
鏡の真正面に立った
そして鏡に向かって
静かに声をかけ始めたのだ
横山「もう、そっちにも
情報は行ってるんやろ?」
その言葉に反応するように
鏡が突然とくもりだすと
黒いビロードを着た死神が映ったのだ
鏡に映った死神は怪しく瞳を輝かせ
『・・・意外と早く声を掛けてきたな』
そう言うと笑い出したのだ
その言葉に横山は頭をかきながら
横山「まぁ・・・・
敵の手回しがええもんでな・・・」
そう言うと悔しそうに苦笑いをすると
その姿を見た鏡の中の死神は
『俺らの探してる奴は
死神の中でも・・・・
優秀な奴かもな・・・』
その言葉に横山は考え始めた
相手の今までの行動を見ると
そうかも知れないと
考えること動き
全てが自分たちより
先に進んでいた
しばらくの沈黙の後
横山が本題を死神に告げた
横山「実は、
仲間とその子供が絵の中に
閉じ込められた
助けられる方法はあるか?」
横山の単刀直入の言葉に
死神は少し笑いながら
『絵の中にか・・・・』
横山は無言で頷いて返事をすると
死神はゆっくりと言葉を続けた
『出す方法なら2つある・・・』
その言葉に横山の瞳は
怪しく紅く光る
その表情を見て
鏡の中の死神は嬉しそうに
言葉を続けた
横山の期待が大きいのが嬉しかったのだ
『1つは・・・
絵に閉じ込めた死神の
息の根を断つこと・・・・』
死神の言葉を聞いて
横山は悔しそうな顔をした