第56章 真実
横山は静かに語った
横山「俺らが連れて来た雪は
途中で敵が入れ替わってたんや」
村上「なっ!!!!!!!!」
驚いた顔の村上に横山は妖艶を浮かべて
横山「ホンマ、頭のええヤツやで・・・」
その顔を見た村上は思った
強い敵を前にして
横山は楽しんでいると
この男は心から
この戦いを楽しんでいるんだと
村上「ホンマにな・・・」
そう村上が返事をした時だった
部屋の扉が突然
開き渋谷が顔を出した
そして重い空気になっている
二人に驚いた顔を見せながら言った
渋谷「どなんしたんや
お前ら暗い顔をして・・・」
そう言いながら
渋谷はゆっくりと歩き
横山の横に腰をかけたのだ
横山は横に座った渋谷を見つめると
横山「すばる
お前も俺に話があるんやろ?」
その言葉を聞くと
渋谷は頭をかき
言いづらそうな様子を見せたが
横山は静かに言った
横山「鍵を見付けたんか?」
渋谷は驚いたように横山を見つめた
横山「ビンゴやな」
そう嬉しそうに言うと
渋谷は観念したように
渋谷「子供の一人は
ミヨの絵の所に居ると思う」
その言葉に村上は驚いた
村上「なんやて!」
渋谷は静かに頷き
確信する顔をすると
横山はゆっくりと言った
横山「大倉がなぁ
言ったんや
大事なモノは自分の近くに隠すってなぁ」
その話しに
二人は横山を見つめた
横山「で、考えたんや
一番近くってどこやろってなぁて」
その横山の言葉に渋谷は付け加えるように
渋谷「敵の近くって事か・・・」