第5章 共鳴
ミナはイライラしながら廊下を歩いていた
この屋敷に来てから気持ちが落ち着かないのだ
どんなに雰囲気が良くても
何か胸の奥がざわついているのだ
そうこのホテルに着いてから
時間が経てば経つほど
胸の奥が締め付けられていく感じがして
その恐怖から逃げるように歩いていると
突然、腕を掴まれたのだ
驚いて見るとミヨが力強く握っていた
ミヨは走って来たようで息を切らしていた
ミナはそんなミヨを睨みつけながら
ミナ「なに?」
ミヨは息を整え哀願するように言った
ミヨ「ねぇ、一緒にいよう?」
ミナ「......」
ミナは無言でミヨを睨み続けた
ミヨ「私、やっぱりミナがいないと
落ちつかないの
だから、お願い.....」
ミヨは必死で訴えた
そんなミヨをミナは顔色を変えずに
ミナ「ねぇ、そろそろ大人になって
一人で生きていって」
告げると強引に腕を振り払った
ミヨ「ミナ!!!!!!!」
ミヨの声を無視してミナは一人歩き出した
残されたミヨは立ち尽くし涙を流していたのだ