第40章 二人は・・・・
ミヨは渋谷の腕を掴みながら
自分の頬が熱くなるのを感じていた
感じながら渋谷を見つめる
渋谷「なんや?」
冷たい言葉にも胸が痛くなる
しかし自分の気持ちを抑えるように
ミヨは首を振りながら言った
ミヨ「ミナが心配なんです・・・・」
そう言うミヨに丸山は静かに言った
丸山「彼女は
今はゆっくり眠っているだけみたいだから
安心して」
丸山の言葉を聞いても
ミヨは渋谷の腕をしっかり掴んだまま
お願いしてきたのだ
ミヨ「顔を見させて下さい・・・」
哀願するように言うミヨに
渋谷が口を開いた
渋谷「寝てる相手に会っても
何すんねんな?」
その言葉にミヨは俯いた
すると丸山が助け舟をだすように
丸山「いつも二人は一緒だから
心配するのはわかるけど」
丸山はミヨの気持ちが痛い程に
わかっていたのだ
しかし今は二人を会わすことは出来なかった
それを告げなければならないと思い
丸山の瞳が悲しみの色に変えながら
言葉を続けた
丸山「その胸の黒いのをどうにかしないと
貴女の命のがなくなってしまうよ」
その言葉にミヨは
自分の痛む胸を押さえたのだった
先ほどから増す痛みを感じながら
そして静かに丸山に訊ねたのだ
ミヨ「もし・・・・
私の命を差し出したら
ミナは助かりますか?」
その言葉に丸山は驚いたが
静かに答えた
丸山「それに
僕は答える事は出来ない・・・」
ミヨ「そうですか・・・」
ミヨは悲しそうに胸を押さえた