第33章 提携
その事に横山は少し笑いながら
横山「ええんやで
ここの世界を知れたしな」
そう言いながら自分の唇を触りながら
自分の牙を見せたのだ
その言葉に黒のフードは身体を揺らし
無言で立ち続けていたのだ
『・・・・・・・』
その二人の様子を
少し後ろで見ていた錦戸は
何が起こっているのか
理解が出来ずにいたのだ
自分は目の前の黒いフードの者に
臆して声すらだせないでいたのに
するとフロントに横山は
身体を乗り出しながら
横山「俺ら
向こうの世界に帰りたいんやけど・・・」
その言葉に黒のフードは
『わかった・・・協力しよう』
その言葉に横山は
黒のフードに頭を下げた
その横山を黒のフードは見つめながら
『お前は
いったいどこまで知っている・・?』
横山は深紅の瞳と牙を相手に見せながら
横山「・・・・だいたいは
理解してると思うで」
横山の返事に
黒のフードの者は小さく笑いだし
『ふふふっ、面白い吸血鬼だ・・・』
そう言うと
自分の頭から被っているフードを取って
姿を見せたのだ