第4章 初登校!
【菅原side】
清水が連れてきた女の子は
今朝会った理緒ちゃんだった。
しかもマネージャー志望だなんて
これから毎日の様に会えるんだと思い
俺は嬉しくなった。
部活途中で見学していた理緒ちゃんが
居なくなっていた事に気付いた俺は部活終了後清水に聞いた。
学校から駅までの道のりをまだ外が明るいうちに覚えて帰りたいからという事で途中で帰ったらしい。
ちゃんと一人で迷わず駅まで行けたかな?
俺は少し心配しながら片付けを始めた。
片付けが終わりみんなで部室へ向かう。
そういえば田中も理緒ちゃんの事
知ってたような感じがしたな。
「なぁ、田中。さっき見学してた女の子と知り合い?」
「同じクラスっすよ!アイツ絶対俺に気があると思うんすよね!」
「はぁ!?」
俺は田中の話に耳を疑った。
「田中?それはないだろ。」
そばにいた大地が話に入ってくる。
「間違いないですって!アイツ教室で俺の事見てたんすよ!目が合ったら笑ってきたんですよ!」
田中は興奮しながら話してたけど流石に
それだけで気があるとか思えるほうがおかしいって。
「目が合ったからただ会釈しただけじゃないのか?何で見てたのか聞いてみれば良かっただろ?」
「大地さん、聞いてみて¨あの、一目惚れしちゃって……¨とか言われたらどうするんすか!俺には潔子さんが居るのに!」
万が一、気があっても言わないだろ。
俺は思わず田中の発言に吹き出しそうになった。
「うん、田中が前向きなのはわかった。
でも流石に彼女が田中に一目惚れは無いな!」
大地はそう言って笑い、
近くで聞いていた縁下、木下と成田までも笑っていた。
「本気でアイツが俺に気があると思ってんすよ!?」
笑われた田中は一人不服そうにしていたのは言うまでもない。
田中の思い込みだけで焦った俺も
それだけ理緒ちゃんの事が気に入っちゃったんだなと改めて思ってしまった。