第24章 月
研磨が校舎へと続く扉を開けてくれる、外からやってきた目に建物の中は暗く先の見えないダンジョンのようで
『あ、あれかな、ほら、ゲームでいうレベル上げの最中、みたいな』
「あ、なるほど」
研磨が直ぐに理解したのか頷いてくれる
「なんですか、その、レベル上げ、って」
「RPG、つまりゲームで次のレベルに上がれるまで経験値を稼ぎつづける、みたいな」
「レベル?」
しょーよは首をまた傾げるも何かを理解したのか
「あ、わかった!俺達、今しゃがみ中なんだ」
「は?しゃがみ....?」
んんんー?しゃがみ中???立ち上がる前のしゃがむ動作のこと、かな?
「方言か?」
リエーフに聞かれるも日向は急に2,3歩踏み込んでグッと腰を落とし、勢い良く廊下を蹴って飛び上がった
目の前からしょーよが消えた、あれ、?
「え?」
「なッ.....」
しょーよーは軽やかに着地して振り返り、言葉を失っている私達に言った