第15章 会いたいけど会いたくない人
「取り敢えず本当にどーすっか」
『んー....切実に早く帰りたいんだけど,屋上に行って見たい気持ちがあるかな,何て』
ふざけた様に言葉を紡ぐとくしゃくしゃと岩ちゃんに頭を撫でられる
「じゃ,俺達と屋上でお昼食うか?んでも,それまで暇になっちまうだろ?って...もう2時間目終わりか」
『へ!?もうそんな時間!?』
「らしーな...とりあえずでも4時間目までには授業に顔出しとかなきゃまずいよな,出席確認もしてねえし」
『岩ちゃんって意外と不良?』
「あ?今日1日くらいはお前が居るからいいんだよ」
くしゃくしゃとまた頭を撫でられる少し照れた様にはにかむ姿をぼ-っと見詰めてしまう
『岩ちゃん,今きゅんってきた』
「は?!馬鹿なこと言ってんじゃねえよ」
『うぐ...でこピン痛い』
バタン
「空ちゃんに虐められたあああ」
「....及川サン,あれ程言ってもわからない何てことはないですよね?」
「岩ちゃあああ」
「はぁ...取り敢えずくず川行くぞ,空悪いけど昼休みまでこいつと居てくれねえか?そんでいつもの屋上に来て欲しいんだ」
「え?良いっすけど..」
不思議そうに岩ちゃんを見ては此方に何か言いたげな表情で見詰めてくる空たん
そしてずるずると引っ張るように及川さんを連れて行く岩ちゃんに声をかけられる
「んじゃ,頼むな.またな,ももこ」
「ちょ!?ももこちゃあああ!!!」
バタン
暫くドアをみつめてると空たんが黒い笑顔で近付いてキタ
「んで...お前はなにかあったらすぐ連絡しろって言ったよな????」
『いッふ..いててて,空たんぐりぐり痛い痛い』
ぐりぐりと頭を刺激されるまじ痛いっす痛いっす
「んで..まぁ,何と無くは想像出来るから良いけど..さすがにその烏野の制服じゃまずいだろ..」
『あ...た確かに...』
「んー...ちょっと待ってろ,すぐ戻ってくるから」
バタン
んーっと何だか展開が急過ぎて頭が付いていかないのは私だけなのかな???