第13章 偵察する時って伊達メガネ付けるか迷うよね
『繋心くん!』
「うお,お前,部活中はあれほどコーチって呼べって」
『ふは,大丈夫!ちゃんと試合とかの時は呼ぶもん』
「はぁ...絶対だからな?」
『うんうん!わかってるって』
「んで,話って?」
周りに人が居ないのを確認しては繋心くんに屈んで欲しいと要求し
「私,他校の情報少しでも集めに行こうと思うの」
小声で言葉を話した
『はあ?お前がか?』
そうすると驚いたように言葉を紡ぐ繋心くん
「何,そのお前出来るのか?って感じの台詞」
ごそごそと頰膨らましながら持ち運べる用のノートを差し出す
「ん?なんだこれ」
『私が入院中の間,だけだけど...情報,集めたの,でも少ししかわからなかったんだけど』
「....!お前,これ全部か?」
『ん..?そうだよー』
首を傾げてはふふんと自慢気に話す
「でも,お前..大変じゃねえか?」
『ぜーんぜん,大丈夫!だから,ここ何日間か放課後休んじゃうけど,皆には内緒にしておいてね?びっくりさせたいから!』
「...ああ,気を付けろよ?」
任せたという様に頭をぐしゃぐしゃと頭を撫でてくれる繋心くん
そう私はどうしたら皆の役に立てるか考えた結果が
他校の情報集め
まだ私はこんな足だし,ちゃんとしたお手伝いは出来ないことの方が多い
ボール出しとかほとんど清子さんに任せっきりで
だから,私は私に出来る事を見付けたんだ
って言っても,果たして私のこの情報が役に立つかはわからないんだけどね
でも少しでも皆の役に,立てたらいいな
ってことで,ここ何日間かは偵察に行ってきます