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【デュラララ!】一方通行

第4章 きゅうじつ




あいつが臨也のことをかっこいいと言う

それだけならまだ、全然マシだったのかもしれない

そりゃすごくショックだったけど。


文化祭があったその日の晩はよく眠れなかったし、目覚めも良くなかったし、幽には「いつもと様子が違う」と言われた


次の日は土曜だったら、気晴らしに出かけることにした
幽を誘って近くのケーキ屋に。

ケーキなんて普段滅多に食わねえし、誕生日とか祝い事とかそんな特別なこともねえし…

でもとにかく甘いもんが食いたくて行った

むしゃくしゃすると甘いものが食べたくなる
と出会った日みたいに。

イライラの原因はいつもあのノミ蟲野郎…

に嫌われたくなくて抑えれてた暴力も、今ノミ蟲が前にいると爆発しそうな気がした



ああ、そうだ…多分そうなんだよな…
ノミ蟲との喧嘩もしばらく無かったから、俺に対して「折原くんかっこいい」とか言うのも無理はないか…

俺らが犬猿の仲だなんて、臨也との直接対決を見てないやつには分からないだろうな

噂とかで有名にはなってんだろうけど。


に対して少しでも怒りを覚えた自分が馬鹿馬鹿しくなった

ごめんな…
と思ったところで、絶対に通じることはない

なんか情けなくなったし、思いを伝えられずにいるネチネチした自分が気持ち悪かった

「幽はさ、誰か…そうだな、家族以外に好きって言ったことってあるか?その…女子とか…」

幽は目線をこっちに向けることもなく、淡々と返事を述べる

「ないかもしれない。でも、そうやって素直に言うことは大事だと思ってる。
兄さんも素直になるべきだよ。好きな人の前では特にね」

「幽、お前鋭いな」
「バレバレだからね」

その後も色々な話をした

高校生になって友達ができてから、幽と話す機会も自然と減っていた
今週も文化祭の準備やらで帰りが遅かったし。

久々にたくさん話して気持ちも落ち着いた



まあ、そんな穏やかな気持ちも束の間だったけど





「なんでだよ…」





ケーキ屋の飲食スペース

静雄の目には、と臨也が仲睦まじくお茶している光景が映った

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