第5章 歓迎会と言う名の宴
「っし、戻るぞ」
薬屋から出て、一言目がこれだ。
もっとさ…待たせたな、とかそういう言葉は無い訳?
ってこんなこと、本人には言えないけど。
言ったら後でどうなるか…。
出会って数日…いや、出会う前から薄々分かってはいた。
こいつは、サディスト(サド)だ。
「なんだ?人の顔を凝視して」
「べ、別に」
トラファルガーに、心を読む能力があって良かったかも。
もし持ってたら、絶対バラされてるから。
船に戻ると、すでに食料や飲料が準備されていた。
「あ、おかえりっス。
船長、セツナ」
「キャプテン、セッちゃん。おかえりー」
「ただいま。シャチ、ベポ」
「船長、準備完了してます」
「あぁ」
「もう出航するの?着いたばかりなのに?」
「…バカが」
と、吐き捨てるトラファルガー。
ちょっと、それはなんでも酷くない?
言い過ぎだよ。