第3章 寝付く先は
「なんか…落ち着く…」
「セッちゃん?眠いの?」
「んー…そうかも…」
ベポ暖かいし、太陽の光を浴びてるから良い匂い。
フカフカ…。
「じゃあ、寝て来ると良いよ」
「無理…こうしてないと…寝れない…」
「じゃあ寝ていいよ、俺が起こしてあげる」
「ありがと…」
「おやすみ、セッちゃん」
「ん、おやすみ…」
しばらくして、私が心地良い眠りについた頃。
「何をしてる?」
「あ、キャプテン」
「セツナは?」
確か、ベポと遊ぶと言っていた筈。
「寝ちゃってる、多分疲れちゃったんだと思う」
「そうか」
ベポの毛皮に埋まっていて見えなかったようだ。
「起こすのも可哀想だし、キャプテン」
何かを訴えるかのように、上目で見つめる熊。
お前がそういう表情(カオ)しても、可愛くねぇんだよ。
第一、お前がそんな顔をする時は決まって…。
「キャプテンが部屋まで運んであげて?」
こういう面倒なことなんだ。
「なんで俺が…」
溜め息混じりに、ベポを睨む。