第3章 寝付く先は
「…なんだ、他の奴には伝わんなかったのか?」
否定せず、話を進めるトラファルガー。
自信家なんだな。
「…です」
でもまぁ、伝わらなかったのも事実だから一応頷く。
「要するに、その妖刀を手には出来ても使いこなせる者は極僅かであり、強力な力だってことだろ?」
「うん」
「流石だな、セツナ」
私の頭に手を置き、クシャリと撫でるトラファルガー。
「ありがとう、じゃ行くね」
「どこへ?」
「甲板、ベポと遊ぶの」
「…気をつけろよ」
「?はーい」
あいつの言ったことは良く分からなかったが、とりあえず今は忘れよう。
…お、ベポ発見。
「ベーポ!」
「わっ」
ベポの背後から抱き着く。
我ながら、この船に来て性格が元に戻ったと思う。
笑顔が増えて来たかな。
「あ、セッちゃん」
「今って暇?」
「うん、暇だよ」
「良かった、じゃあ遊ぼ?」
「いいよ、何して?」
「うーん…」
「セッちゃん…?」
「ベポって…気持ち良いね」
ウトウトしてきちゃう。
「ありがとう」