第3章 寝付く先は
「一族に受け継がれる妖刀 は全部で5つ」
真剣に話を聞くトラファルガーに気を良くし、更に話を進める。
「火を司る火炎(カエン)、水を司る水龍(スイリュウ)、氷を司る氷河、風を司る息吹。
そして、唯一攻撃に適していなくて治療専門で何にも属さない、癒しの女神」
「ちょっと待て、最後のおかしくないか?」
言うと思った…私も最初に聞いた時はそう思ったから。
「全然おかしくないよ、最後のは特別。
今までそれに該当したのは、たった2人なの」
「そんなに希少なのか」
「うん」
「それで?それがどうしてあの能力に繋がる?」
「妖刀の持つ力は、持ち主にまで影響するの」
これは、半分嘘で半分本当。
ソレを知ってる筈無いし、もし知っていたとしても私のことを嫌悪するだけだから。
「で、さっきのを見る限りセツナの操る能力は風。
つまりお前の持つ妖刀は息吹、そういう訳か」
「そゆこと」
「ほーぉ、興味深いヤツだな」
「驚いた、たったこれだけの説明で理解するだなんて」
「それなりの理解力ぐらいある」
「要するに、相当頭が良いって言いたいんだね」