第10章 繋がる想い
これ以上一緒に居たら、心臓がどうかなってしまいそうで…。
ドギマギ言ってる心臓を無理矢理抑え、治療室へ向かう。
カイのことを考えているのに、どこかでトラファルガーの顔がちらつく。
「あ、ここだ…」
トラファルガーの顔を振り払おうと無心になって歩いていたら、目的の場所を通り過ぎてしまった。
コンコン。
「空いてるよー」
中からは、ベポの声が。
ガチャッ。
「あ、セッちゃん。
様子見に来たの?」
「うん、そう。
大丈夫そうかな?」
「勿論だよ!
なんてったって、キャプテンがオペしたんだからね」
「そっか…」
「カイ、早く起きるといいな」
「え…?」
「早く話したいよ」
こんなにも、カイが目覚めることを望んでくれているだなんて…。
「カイって、カッコイイねー。
ねぇねぇ、セッちゃんはカイとキャプテンだったらどっちが好き?」
「え?」
ドクン、と心拍数が跳ね上がる。