第10章 繋がる想い
モヤモヤを抱えたまま、部屋へ戻る。
…けど、やっぱりカイの様子も気になるので見に行くことに。
あ、そういえばカイがどこに居るか聞いてないや。
オペ室にそのまま居る訳ないしね。
シャチにでも聞いてみようと甲板へ訪れるが、居なかった。
「しょうがない…トラファルガーに聞くしかないか」
部屋へ戻ると、トラファルガーも居なかった。
けど、奥から水音が聞こえて来るからきっとシャワー中なんだろう。
…浴び始めだったら待つよね、男の人がどれくらいかは分かんないけど。
ボーッ、と待っていると…。
「何してる」
「わっ…」
上半身はタオルを首にかけただけのトラファルガーが。
「カ、カイの場所…どこかなって思って…」
目を逸らしながら尋ねる。
「あ?治療室だ」
「わ、分かった。ありがと」
「待て、なぜそんなに慌ててる」
「気になっちゃって…カイのこと」
半分本当で半分嘘。
「じゃ、行くねっ」
一方的に告げ、部屋を出る。