第7章 言ったろ、どんなことでも受け入れるって
一呼吸置いてから、冷静に奴を見やる。
カイのことは、誰よりも知ってる。
戦い方も、弱点も…。
だから、問題はあいつだけ。
「どうした?怖じ気づいたのか?」
「そんな訳ないでしょ」
さっきの技を用いて、カイの背後に回り首後ろに手刀を繰り出す。
「ごめんね…」
一瞬だけ、あなたを傷つけるよ。
「うっ…」
バタン…と、ゆっくりした動きでカイが崩れ落ちる。
「ん」
それを抱き止め、皆の元へ戻る。
「ちっ…」
苦々し気にシドが舌打ちをする。
「ちょっと頼んでも良い?ベポ」
「アイアイ!任せてよ、セッちゃん」
「ん、ありがとう」
カイを一旦ベポに預け、再びシドと向き合う。
「なんで俺が首に海楼石を仕込んだか知ってるか?」
質問の意図が読めないから、とりあえず黙って奴の話に耳を傾ける。