第7章 言ったろ、どんなことでも受け入れるって
そしてそのまま速度を殺すことなく、刀を振る。
ガキンッ‼︎
「え?」
思ってもいなかった手応えに、思いがけず腑抜けた声が出てしまう。
「海楼石だよ、こいつは…よっ」
「うぐっ…」
首元に海楼石を仕込んでいるとは、思いもしなかった。
ドンッ…と弾き飛ばされる。
勢いが速すぎて…空中で体勢を立て直せない。
どうしよう…このままじゃ…。
「シャンブルズ…」
トラファルガーが、手近にあった小石を拾い上げ投げたかと思うと、私の目の前の景色が一瞬でガラッと変わった。
かと思うと、フワリとトラファルガーに抱き止められる。
「え?」
もう一方の上に投げた筈の小石は、私が飛んで行った方向の遥か遠くに居た。
「肩に力が入り過ぎだ」
「トラファルガー…」
私を降ろしながら、奴に聞こえない様に小さな声で言葉を発する。
「相手をもっと観察しろ、何か見えて来るものがあるだろ」
見えて来る…もの…?