第7章 言ったろ、どんなことでも受け入れるって
確かに…こいつの言う通りだ。
出来るのか…?
私に、カイを傷つけることが。
「…焦るな、気を失わせれば済むことだろ」
「!そうだね」
トラファルガーの言う通りだな。
気絶させようと、カイの頭に向けてシャチにしたのと同様の技を繰り出す。
…が、その度にカイに炎で防御されてしまう。
「っ…」
今日は力を使い過ぎたのか、どんどん息が上がって来る。
繰り出す力の威力も、わずかに落ちて来ている。
「なんだ、限界か?殺人鬼」
「冗談言わないで…」
こんな奴の前で、弱音なんか吐ける訳がない。
「だよなぁ、だって俺はまだこの通りピンピンしてんだからよ」
いちいち癪に触る言い方だ…。
「まるで、あの時のようだな。殺人鬼」
「黙れ…」
「黙らせてみろよ」
刀を握り直し、風を応用して奴の背後に移動する。
この技なら、出来上がってからまだ日も経ってないし人に見せてもいない。