第7章 言ったろ、どんなことでも受け入れるって
カイの攻撃をギリギリで躱しながら、シドに向かって行く。
後少しで奴に届く…だが。
「うっ…」
切っ先が頬を掠め、チリチリとした熱さと痛みが残る。
あいつの隣には、殺意の篭った目をしているカイが。
「ちょ、待つっスよ!セツナ!
2対1じゃ、いくらなんでも部が悪いっス。
俺ら全員でやるのが、1番なんじゃないっスか?」
「止めとけ、シャチ」
「なんでなんスか⁉︎船長」
「戦場での命の気遣いは、戦士にとって…セツナにとっての侮辱だ」
「っ…今はそんなこと言ってる場合じゃっ…」
「シャチ…手出さないで」
「…分かったっスよ…」
渋々、と言った様子で頷くシャチ。
「サシでやろうよ、シド」
カイだけは、傷つけたくない。
「あ?嫌に決まってんだろ」
「…細火」
「⁉︎っと…」
カイの火が私に直撃する寸前で、なんとか躱す。
「さて、どうするよ?殺人鬼。
俺に攻撃したければ、そいつを倒すことだな。
傷つけることが出来んのか?
かつての…相棒を」
「っ…」