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†D.gray-man† 追っかけ少女物語

第3章 ◆過去と今





サラの過去。

俺は、サラを避けてばかりで

知ろうとしなかったな。

・・・どうせ、じじぃが知ってんだろ。

って特に関心も無かった。

そんなストーカーエクソシストが気になったのは

さっき、話した時のあの捻くれようのおかげ。

何であんな顔するんさ。



「任務の時の話聞いたら

俺のためになんねぇなら、聞くなって

さっき、そう言われたさ。

笑ってんのに笑ってなかったから、気になって・・・

もし、あいつの過去に何かあんなら

リナリーなら知ってんだろ?」



何となく、あの時のサラの表情が忘れられない。

その真相が少し気がかりでリナリーに軽く問いかけるが

当のリナリーは何やら困った顔で話し出す。





「・・・そうね。

全く同じって訳ではないけれど、

サラも教団でそれなりのことはされてるわ。


肉親の兄さんが居る私よりもよっぽど、

辛かったと思うの。そのせいか、

ラビと出会う前は全くと言っていいほど

喋らなかったし、笑いもしなかったのよ。」




「え・・・サラが?」



それは、何となく予想はしていたが

今のサラからはやっぱり想像がつかない人物像で

思わず俺は聞き返してしまう。




「サラはね、エクソシストの中でも

ちょっと稀な能力のイノセンスを持っているの。

それは、サラ自らが望んだものではなくて

この教団で作られた唯一の・・・」


そこまで言いかけた時、

何やらバタバタと騒がしい足音が

俺達の座る食卓まで響く。そして、


「リナリー!室長が呼んでる!

急用だとさ!」


一番大事な時だってのにリーバーが汗垂らしながら

リナリーに駆け寄るもんだから

只事じゃないと察知したリナリーは

その場に立ち上がり


「また、後でね!」


そう片手をひらつかせて走って行ってしまった。

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