第22章 傷
ルフィの頭に置いていた手を降ろすと、メアリーはエースを見やる。
メアリー「・・・エース、サボ、ルフィ。」
大好きよ。
メアリーはエースに軽くキスをした。
エースは、静かに目を閉じた。
メアリーはそのまま地面に倒れこんだ。
ルフィ「・・・姉ちゃん・・?エース・・・??」
サボが駆け寄って来る。
誰も4人に近づく事は出来なかった。
アルが低く唸っているからである。
サボ「ルフィ!」
ルフィ「サ・・ボ・・・。」
サボはルフィの肩を抱き寄せながらルフィの視界から二人が入らないようにした。
サボ「・・・!」
そこでサボは気付く。
エースが、息をしている。
「サボさん!!!!ルフィ君!!!!」
サボ「ジンベエ!ちょうどいい!!ルフィを連れてってくれ!!!ルフィはもう限界だ!!」
ジンベエ「!しかし・・・!!」
サボ「いいから!!早く!!!」
ジンベエ「・・・分かった!」
ジンベエはサボからルフィを受け取ると、海へと走り出す。
サボ「アル!来い!!二人を運ぶ!!」
赤犬「逃がさんと言うておるじゃろうが・・・!!お前ら姉弟もろとも、ここで死ね!!!」
赤犬の攻撃はサボ達に当たる事はなかった。
ビスタ「一瞬の不覚・・・っ!!!」
赤犬「あ~・・・うっとおしい覇気じゃのぅ・・・!!」
マルコ「サボ!行け!!!生きろ!!」
サボ「分かってる!!!」
サボはアルにエースを乗せて走ろうとしたが・・・。
サボ「うぉわっ!?」
アルはサボもメアリーも乗せて走り出した。
サボ「姉ちゃん・・・姉ちゃん!!」
メアリーからの返事はない。
ドクドクと血が流れ続け、心臓の音が小さくなっていく。
海についた。
しかし、船に乗り込もうとするも大将が邪魔をする。
青雉「逃がすわけにはいかないんだよなぁ・・・。」
青雉が、海を凍らせてしまった。
はた、とサボが横を見れば、
赤犬に、ジンベエもろともルフィにマグマの拳が当たったのが見えた。