第20章 リコリス・D・アン
知ってた、なんて言わない。
サボ「・・・エース?」
ガープ「・・・言われなくとも、お前には分かっておったろう?エース。」
エース「・・・同じだった。」
姉ちゃんも、一歩も引かなかった。大事な物を護る時。
エース「ただ、一つだけ違ったのは、俺よりも姉ちゃんの方が強かった。だから、姉ちゃんは負けなかった。誰よりも知ってたから。」
サボ「・・・失う悲しさ、ってやつか。」
エース「姉ちゃんには勝とうとも思わなかった。・・戦おうとも。ずっと、味方でいてくれるって、言ってくれただけで嬉しかった。」
俯くエース。
エース「・・・じじぃ・・さっきは、あんな事言ったけど・・・。」
“受け入れる。俺を切る刃も、差し伸ばされた手も。”
エース「・・・姉ちゃんの前で・・死ねねぇよ・・・!!」
ポタポタと、溢れ出す涙。
ガープ「・・・。」
アルの上で気絶するように眠っているルフィ。
ルフィを守りながら突き進むアル。
アルを庇いながら進むメアリー。
イワンコフ「ヴァナータみたいな人が麦わらボーイの姉!?本当なの?!」
メアリー「全部がうるさいよ。」
イワンコフ「血は繋がってないッティブルよね?麦わらボーイも言ってたし。」
メアリー「・・・さぁねぇ。」
襲い掛かって来る海軍をなぎ倒すメアリー。
メアリー「父親はロジャーだ、しか言ってないけど?」
イワンコフ「・・・食えない子ねぇ!ヒーハー!!!」
メアリーはアルの上で眠るルフィを撫でる。
メアリー「・・・ちょっとは寝ててね、ルフィ。」
メアリーは倒れていた海軍の持っていた銃を乱発。
でたらめなようで的確な射撃。海賊に1つも当たる事はなかった。
「お前みたいなのが山の姫の正体だったとはなぁ・・・フッフッフッ。欲しいぜ。」
目の前に現れたピンク。
メアリー「・・・七武海、ドンキホーテ・ドフラミンゴ・・・。」
ドフラ「俺の元に来ないか?山の姫。・・いや、リコリス・D・メアリー。・・・ゴール・D・メアリーと呼べばいいか?」