第18章 泡の島
シャボンディ諸島。
メアリーがこの島に上陸した時、島は慌ただしく動いていた。
海軍もいたが、メアリーは平然と島を歩く。
メアリー「・・・随分と騒がしいわね。」
そこでふと、落ちていた新聞を拾った。
麦わらのルフィ、天竜人を殴る!!
メアリー「!あらあら・・・。」
グシャリと新聞を握り潰したメアリー。
メアリー「随分と今でも非道な事を続けてるみたいねぇ・・・。」
「・・・アン・・!?」
その言葉の聞こえた方にバッと振り返ったメアリー。
そこにいたのは、老人。
メアリー「・・・どちら様?」
「・・・あぁ、失礼。旧友に似ていたものだからつい・・。」
懐かしそうに目を細める老人。
メアリー「・・・リコリス・D・アン。」
「!」
メアリー「・・・何を知っているの。教えて。」
「お前さんは・・・。」
メアリー「・・・リコリス・D・メアリー。」
そう言い放てば、老人は目を大きく見開いた。
「・・・私はレイリー。シルバーズ・レイリーだ。立ち話もなんだろう。近くに知り合いのバーがある。そこでも構わんか?」
メアリー「・・・構わない。」
メアリーは静かにレイリーの後を追いかける。
レイリー「同じ苗字という事は・・・アンの娘か?」
メアリー「はい。」
レイリー「アンは元気か?」
メアリー「・・・いえ、とうの昔に亡くなってます。」
レイリー「・・・ロジャーが死んだ頃か。」
メアリー「はい。私を知り合いに預けて、そのまま。」
レイリー「・・・親を憎んで、いないか?」
メアリー「いいえ。憎む理由がありませんから。」
そう言うと、レイリーはフッ・・・と笑った。
レイリー「・・・子も同じ、というわけだな。」