第17章 旅立ち
ある日、マキノはメアリーの家を訪れた。
2か月。
これはマキノが彼女の姿を見なかった期間である。
マキノ「メアリー~~~?入るわよーー??」
マキノがギィと扉を開けると、そこにはいつものように動物達。
マキノ「メアリーーー?何処ーーー??」
返事はなかった。
部屋の状態は至って普通。キッチン道具もいつも通り綺麗に並べられ、やかんもコンロの上に置いてある。中身は空っぽだが。
マキノはメアリーの部屋を開いた。
しかし、そこにはメアリーもいなければ、アルもいない。
マキノ「・・・メアリー・・?」
机の上の紙。マキノはその紙に吸い寄せられるかのように手に取った。
マキノ。この手紙が貴女に届く頃には私はいないでしょう。
黙って行く事を許してね。今まで、こんな可愛くない私の世話をしてくれてありがとう。エース達が戻って来るまでには戻るつもり。あの子達の帰る家だもの。
希望を、絶望を、見て来るよ。
メアリー
マキノ「・・・希望、絶望・・。」
マキノは静かに手紙を机に置いた。
マキノ「・・・また、会えるわよね?メアリー。」