第11章 コルボ山
メアリー「・・・そう。今日ゴミ山を燃やすって言ってたの?ありがとう。」
そうメアリーが言うと、メアリーの肩に止まっていた小鳥は羽ばたいて行ってしまった。
メアリー「・・・サボもエースも、ルフィも戻ってきやしない。・・・ゴミ山を燃やす・・これは“天竜人”ね。」
メアリーは着ていたワンピースを脱ぎ、動きやすい服装に着替えた。
メアリー「全く!必要な時に頼って来ないんだから!!・・・ま、そんなとこも可愛いけどね。」
アルの頭を撫で、ふわりと窓から飛び出すメアリー。
メアリー「アルもおいで。一緒に行こう。」
燃え盛るゴミ山。逃げ惑う人々。
そんな中、迷うことなく突き進んでいく一人の人間と1匹の山犬。
男「おい嬢ちゃん!!ここは危険だ!!早く逃げろ!!」
「火の海よ。逃げきれない。」
女「そんな・・・!燃えて死ぬなんて嫌!!!」
「・・・本当、ふざけた事してくれる。」
人間の隣で、山犬が低く唸る。
男「・・・嬢ちゃん?何をする気だ?」
「なかった事になんて出来るはずがない。・・・隠れた方がいいわよ。」
グググッ・・・と、巨大な門を押す少女。
男「な・・・何してやがる!その門には鍵がかかってる!それに普段開けるのでさえ男共が数十人で・・・!!」
ビシッと音がしたかと思ったら、ギギギギギギ・・・と音を立てて開く扉。
慌てて隠れる男たち。
「なっ・・・!?」
「女!?」
門の外で警戒していた国の軍隊。
「燃やすなんて、ふざけたマネしてくれるじゃない。」
軍兵1「我々のせいではない!これは不慮の事故だ!!私達は消化活動を・・・!」
「ウソつけ。お前たちの持っているそれは何だ。」
軍隊の持つ物、それは・・・銃だった。
「それは人の命を落とす物。・・・助けれる命なんて何もない。」
そう少女が言ったと同時に、足元にいた山犬が勢いよく軍隊に飛び掛かる。
メアリー「恥を知れ。」
そう、メアリーは凛と言い放った。