第10章 さよなら
シャンクス達がフーシャ村を旅立つ日。
メアリーは短距離なら一人で歩けるくらいまで回復していた。
メアリー「ルフィ、帽子貰ったんだね。」
ルフィ「おぅ!いつか海賊になって、シャンクスに返しに行くんだ!!」
その時のルフィの目を見たメアリーは、何とも言えなかった。
メアリー「・・・そう。じゃあ頑張らなくちゃね。」
ルフィ「おう!!!」
シャンクス「おーーーいメアリーーーー!」
シャンクスが船の上からメアリーに呼びかける。
メアリー「何ー?」
シャンクス「受け取れ!!」
船の上から何かを投げたシャンクス。
メアリー「え、ちょ、わっ!」
何とかキャッチしたものの、小さな箱である。
メアリー「・・・箱?」
開けてみると、そこにはガラスでできた飾りのついたヘアゴム。
メアリー「・・・綺麗。」
透明な水色のガラス細工は見事なものだった。
シャンクス「元気でな、メアリー!」
メアリー「・・・バカシャンクス!!!」
そう言い放つと、今度はメアリーがシャンクスに向かって物を投げた。ピッチャーのように。
シャンクス「うわっふ!?」
何とか受け止めたシャンクス。
メアリー「ありがとう!シャンクス!!!」
ベン「お頭~・・・いつまでニヤニヤしてるんだ?」
シャンクス「そんなにニヤニヤしてるか?俺。」
ルウ「メアリーに物投げられた時からずっとニヤニヤしてるぜー?お頭ー。」
シャンクス「・・元気で平和に過ごせるといいな、メアリー。」
そう空に呟くシャンクスの胸元では、
アクアマリンを削って作られた小刀が光っていた