第10章 さよなら
山賊「お前がこちらに来ればこのガキは殺さないでやる。・・・どうだ、悪い条件じゃねぇだろ?」
メアリー「・・・それもそうね。」
メアリーはすんなりとその条件を飲み、山賊の方へと歩いていく。
しかし、それを良く思わない人間が一人。
ルフィ「メアリー姉はやんねぇって言ってるだろ!!!」
ガブッと山賊の腕に噛みつくルフィ。
山賊「いってぇええ!!!」
メアリー「!ルフィ!!」
パッとルフィを掴んでいた手が離され、ルフィはメアリーの方へと駆けて来る。
ルフィ「メアリー姉っ!!」
パァンパァンッ!!!と静かな港に響いた2発の銃声。
ルフィ「・・・ぇ・・。」
どさりと地面に崩れ落ちるメアリー。
山賊「チッ・・・ガキには当たらなかったか・・。女に傷がつくと値段が下がっちまうぜ。」
ルフィ「・・・メアリー姉ーーーー!!!」
どくどくと、メアリーの下に広がる紅。
メアリー「余計な事を・・・!!」
立ち上がろうとするも、足が動かない。撃たれた位置が悪かったようだ。
山賊「まぁいい・・・このガキだけでも高値で売れる。」
ひょいっとルフィを持ち上げる山賊。
ルフィ「離せっ!!!このっ!!!メアリー姉!!」
メアリーは咄嗟に持っていた小刀を投げる。
しかし、山賊は避けてしまい、切り傷しか作る事が出来なかった。
山賊「おっかない嬢ちゃんだぜ・・・。じゃあな。」
メアリー「待ちなさい!!ルフィを置いて行って!!!」
しかし、メアリーの声は山賊に届く事はなかった。
山賊はルフィを連れて小舟に乗って行ってしまったのだ。