第6章 フーシャ村
マキノ「そりゃあ、あの子達怒りもしますよ・・・。(呆」
ガープとマキノは、マキノの経営する酒場に移動し、前の町からここへ来るまでの経緯、先ほど港での発言までガープはマキノに伝えた。
マキノ「あの子達、今まで二人で過ごしてきたのでしょう?突然離れ離れになんかされたら寂しいと思いますよ。」
ガープ「じゃが、エースは立派な海軍に育てるんじゃ!」
マキノ「でも女の子はそれを良く思ってないじゃないですか。ガープさんは、言葉が少ないと思います。」
ガープ「む・・そうか・・・。」
シュンとするガープ。
マキノ「きちんとお互いに伝え合えば、仲直り出来ると思いますよ。」
メアリー達がフーシャ村に来て1週間が経った。
ガープはまだフーシャ村にいる。
この1週間、メアリー達がフーシャ村に姿を現す事は1度たりともなかったのだ。
マキノ「・・・あの子達、飢え死にとかしてないといいんだけど・・。」
「あの子達が死んでしまったら、お主のせいじゃの!ガープ!!!」
マキノ「村長さん!!」
ガープ「・・・あの子達は生きとるよ。そう易々と命を捨てるような子達じゃあない。」
「まだこの村にいたんだね。食糧調達とか?」
その声にバッと入口を振り返るガープ。
ガープ「・・・メアリー・・エース・・・。」
入口に佇むメアリーと、メアリーの隣で警戒するように立っているエースがいた。
ガープ「随分元気そうじゃの。」
メアリー「食料くらい、森に入ればいくらでも取れるもの。餓死はしないわ。安心しなさい。」
マキノ「・・・今日は、どうして村に?」
メアリー「・・・私はね、自分の意見を押し付ける大人が大嫌いよ。人の人生まで決めてんじゃないよって、怒りたくなる。」
ガープは思わず口を閉じる。
メアリー「私達は二人で生きて来た。それが当たり前だと思ってた。それが、ずっと続くものだと信じてた。」
でも、違った。
メアリー「考えてみれば簡単な事・・・。エースが大きくなれば、エースは家を出る。・・・遅いか、早いかだけの問題なんだよね。」
そう言うメアリーの拳は、ぎゅっと握られ、震えていた。