第6章 フーシャ村
ぼーっと海を眺めているメアリー。
その膝ではエースがすやすやと眠っている。
ガープ「眠れんのか。」
メアリー「ううん。海が綺麗だから、見ていたいの。」
ガープ「・・・。」
メアリーの後ろ姿をじっと見つめるガープ。
子供っぽく、前髪をあげてポンパドールにし、髪は元々クセッ毛なのかふわふわとして、肩くらいまでの長さ。
あどけない顔立ちなのに、どこか大人っぽい。
この子は、一体何を背負っているのだろうか。と不意に知りたくなった。
メアリー「・・・パパは、海が好きだったんだね。ママも。」
ガープ「・・・そうでなければ、海賊になどなりゃせんだろう。」
メアリー「それもそうだね。」
ガープ「・・・。」
メアリー「おじいちゃん、エースが海賊にならないか心配してる。」
ガープ「!」
何故分かったのか・・・そんな驚いた顔をしてガープはメアリーを見る。
メアリーはじっ・・・とガープを見つめていた。その瞳はとても綺麗で、澄んでいた。まるで、全てを見通しているかのように。
メアリー「海賊でも、私は全然いいもん。」
メアリーはエースを撫でながら呟くように言う。
メアリー「エースはエース。・・・生き方なんて、人それぞれでしょう?」
にっこりと笑うメアリー。
ガープ「・・・。」
そう言うメアリーに、ガープは何も返せなかった。