第5章 成長
エースを何とか寝かしつけ、リビングに戻って来たメアリー。
メアリー「お茶でいいよね。コーヒーはないよ。」
ガープ「構わん。」
コトリ、とガープの目の前にお茶が置かれる。
メアリー「エースが海賊王の子だと知るには海賊王自ら話を聞かなきゃ分からないはず。・・・英雄は、パパからママの事を聞いてたのね。」
ガープ「・・・ルージュはお前の母親なのか?」
メアリー「いいや。お母さんは別。ママはママ。」
ガープ「そうか・・・。・・確かにワシはロジャーに子供の事、母親の事を聞いた。いや、話されたのが合ってるかもしれん。」
メアリー「・・・。」
ガープ「生まれてくる子供に罪はない。任せたぞ。・・そう言われたんじゃ。」
メアリー「・・・そう。」
メアリーは何処か遠くを見ながらそう呟いた。
ガープ「バテリラに行ってみれば、母親はすでに他界。お前たちは島を出た後じゃった。・・・4歳でよくも海に出ようと思ったもんじゃ。」
メアリー「ママに頼まれたもの。」
ガープ「・・・そうか・・。」
メアリー「・・・英雄、エースを引き取ってどうするつもりだったの?」
ガープ「英雄はやめてくれんかのぅ。ガープでもじいちゃんでもええから。」
メアリー「・・・おじいちゃん。」
ガープ「そりゃあ立派な海兵に育てるぞ!」
メアリー「却下。」
即答したメアリー。
ガープ「Σ何でじゃ!!!」
メアリー「私が海兵嫌いだから。」
ガープ「海兵を目の前によく言えるのぅ。」
メアリー「ウソは言いたくないもん。」
ガープ「お前さんは、エースに何になってほしいんじゃ?」
メアリー「何者にでもなっていいと思ってますよ。だって、それはエースの決める道だもの。」
ふわりと笑うメアリー。
ガープ「・・・姉というより、さながら母親のようじゃのぅ。」
メアリー「?」
ガープ「気にせんでいいわぃ。老いぼれの独り言じゃ・・。」