第5章 成長
次の日も、ガープはメアリー達の家に現れた。
メアリー「帰って。」
メアリーがそう言う側で、エースは静かに二人を見つめていた。
ガープ「そやつを渡せ。」
メアリー「嫌。」
ガープ「・・・海軍を敵に回す気か?」
さすがにその言葉にはエースは驚いた。
海軍を敵に回すなど、悪者のする事だからだ。
メアリー「そんなのどうだっていい。」
なのに、そんなエースの不安もメアリーは一瞬で吹き飛ばす。
メアリー「急にやってきて弟を渡せだなんて言われて、はい、そうですか。なーんて言う姉が何処にいるのよ!!!バッカじゃないの!!!」
その言葉に、今度はガープが驚く番だった。
まだまだ幼い子供だと甘くみていた・・・反省した。
ガープ「そうか・・。なら、力づくで奪ってもええんじゃな?」
メアリー「そうなったら、海軍のやってる事は悪い海賊と同じ事って町の人たちに訴えてやる。東の海中に言いふらしてやるんだから!!!」
ガープが一歩一歩メアリーの方へと歩いてくる。
メアリーはそれに動じる事なくガープを見つめる。
その間に割り込んだのは、幼い彼。
メアリー「エース・・・!」
エース「姉ちゃんに近寄るな!!!」
ガープ「!」
棒きれを持ち、攻撃態勢のエース。それはまるで、
ガープ「(ロジャー・・・!)」
大切な人を守ろうとする、ロジャー。
ドスン、とそこに座り込んだガープ。
エース「・・・?」
ガープ「近寄らん。無理にお前を連れて行こうともせん。」
メアリー「・・・エース、こっちおいで。」
そうメアリーに呼ばれてエースはメアリーの隣に移動する。
メアリー「地面は冷たい。・・・話だけなら、聞いてあげる。」
そう言ってソファーを指差すメアリー。
ガープ「・・・すまんな。」