第4章 東の海
エース「・・・でも!姉ちゃんだって俺がいなきゃこんなにしんどい事しなくて良かったんだぞ!!!」
ガタッと立ち上がるエース。
メアリー「・・・エース。私、そんなにしんどそうに見える・・?」
エース「・・見えない。けどっ!姉ちゃんと同じくらいの奴、姉ちゃんと同じ事してねぇ!!!」
メアリー「・・エース、座って?」
エースが渋々座ると、メアリーもエースの正面に座る。
メアリー「エース。私は辛くなんかない。エースがいなくなれだなんて、一度も思った事ない。」
エース「・・・。」
メアリー「エースが大好きだし、エースがいなくなったら私は血眼になって探す。」
エース「姉ちゃん・・・。」
メアリー「エースがいたから、私はこうして生きてるの。エースは、生まれて来て良かったの。エースのお母さんもお父さんも、エースが生まれるの楽しみにしてたんだよ?」
エース「・・・でも、死んだ。」
メアリー「えぇ。・・・でも、ママはエースを抱いたよ。」
エース「・・・。」
メアリー「抱きしめてたよ。喜んでた。」
エース「・・・ごめんなさい。」
メアリー「・・・エース、私、生まれてこない方が良かった?」
エース「・・・え?」
メアリー「私がお姉ちゃんじゃなかったら、もっと遊べただろうし、いっぱいいろんな物買ってあげれる人に会えたかも。」
エース「そんなの関係ねぇ!!!」
バンッと机を叩くエース。
エース「姉ちゃんがいてくれねぇと・・・俺は嫌だ!!」
メアリー「・・・エース、それは私だってそうだよ。エースがいなきゃ私も嫌。」
エース「・・・!」
メアリー「貴方は、生まれてきて良かったんだよ。」
そう言ってそっとエースを抱きしめるメアリー。
エース「うぅ・・・っ!(涙」
メアリー「大丈夫よ、エース。貴方を独りになんてさせないよ。」