第1章 プロローグ
イタチ
(父さんも、母さんも、サスケも、みんなユヅキの話をしない。サスケに至っては何が起きているのかも知らないはずだ。なのに何も言わないのは両親の様子が変だからだろう。)
「ユヅキ…………。」
ユヅキが攫われてから2ヶ月、家族は誰もユヅキのことについては触れない様になった
それから6カ月、一族の中にはもう死んでしまっただろうと言う者も出てきた
だが、イタチは諦めなかった
イタチ
(俺が諦めてはダメだ。少しでも強くなってユヅキを早く助けなくては……。)
あの事件から2年とほぼ10ヶ月が過ぎたその日はイタチの誕生日だった
ミコト
「イタチ、誕生日おめでとう。でも、残念ね。今日から任務だなんて。」
ミコトはイタチを見送るために玄関にいた
イタチ
「任務に誕生日なんて私情は挟めないよ。それに今日は大事な任務なんだ。
……じゃあ、そろそろ行くよ。いってきます。」
そう言って家を出た
ミコト
「いってらっしゃい。」
家を出たイタチに向かって大きな声で言った