第17章 帰郷と波乱
扉をノックすると声をかける
ユヅキ
「失礼します。」
その後に入ってもいいぞ、と聞こえ入った
ユヅキ
「どの様なご用でしょうか?」
綱手
「あぁ…。そういえば呼んだな…。単刀直入に聞くが、私の弟子にならないか?」
綱手の言葉にユヅキは目を見開いた
ユヅキ
「弟子、ですか?」
綱手
「そうだ。」
ユヅキ
「ひとつお伺いしても?」
ユヅキの言葉に綱手は頷く
ユヅキ
「なぜ私なのでしょう?」
綱手
「お前は医療忍術も心得ている。それに、自分の力を抑えるのに苦労しているみたいだからな。」
ユヅキ
「何故それを?」
綱手
「一つはその眼帯だ。それは特別な術式が組み込まれている様だからな。あともう一つは頼まれたからだ。」
ユヅキ
「誰にでしょうか?」
綱手
「自来也とカカシにだ。あいつら2人ともわざわざここまで来て頭を下げたんだ。自来也はお前が力をコントロールできなければ力に飲み込まれる恐れがあると言い、カカシも同じ様なことを言っていたな」
ユヅキ
「そうですか、やはりわかりますか。」
綱手
「で、どうするんだ」
ユヅキ
「確かに私は私の力についてまだ多くを知りません。」
綱手
「恐れているのだな。」
ユヅキ
「はい。この眼は普通の写輪眼ではないのはわかります。全ての力について知っておきたいとも思います。ですが、私は何も理解できずに人を殺せてしまうこの眼が怖いのです。」
綱手
「…それより怖いものは何だ?」
ユヅキ
「…兄さんやサスケ、カカシさんにサクラちゃんやナルトくん…彼らを失うことです」
綱手
「そうか、お前は私を殺したいと思っているか?
ユヅキ
「いえ、思ってません」
綱手
「ならそれは私に預けろ。」
綱手はユヅキの眼帯を指差して言った
ユヅキ
「本当にいいのですか、死んでしまうかもしれないんですよ?」
綱手
「大丈夫だ。お前の話は概ね把握している。それに私はそう簡単には死なないんだよ。」
綱手の言葉に戸惑いながらも眼帯を外した
綱手
「綺麗な顔をしてるじゃないか。さすがはうちはは綺麗どころが多いな。」