第17章 帰郷と波乱
サスケside
…ユヅキ帰って来ねぇな
もう夜だってのに、あれから帰ってない
いくらなんでも遅い…
どこ行ってんだ…?
少し探しに行くか…
オレはユヅキを探しに家を出た
思い当たるところは一通り探し終えたころには1時間が経っていた
一度、部屋に戻ってみたがいなかった
ユヅキはどこに消えたんだ…?
その時嫌な予感が頭によぎった
まさか、また…!?
あいつに連れ去られたなんてことになっていないでくれ…!!
そう願いながら、一心不乱にあの家に向かっていた
イタチの件からから数年は経ったのに放置されたままのうちはの領地に入り込み、家まで来た
戸は開いていて、中に入ると当時と何も変わらなかった
躊躇いもなくそのまま足を踏み入れイタチの部屋に向かった
そこには月明かりに照らされながらもベッドで眠るユヅキ
その姿は明らかに誰かによって綺麗に寝かされていた
仰向けでその上何かを祈っているかのように手が結ばれていた
サスケ
「ユヅキ」
いつもなら近寄るだけでも目覚めるユヅキだが声をかけても起きる気配がない
おかしい…
サスケ
「おい、ユヅキ!!起きろ」
揺すってみても起きやしない
いつまでもここにいるのは得策じゃない
第一立ち入り禁止になっているのにここにいるのはなぜなんだ?
サスケ
「とりあえず、ユヅキを連れ帰るのが一番だな…。」
ユヅキを抱き上げて家を出た
誰にも出会わないことを祈りながら